1.23.「ふりむかないで」〜第6回・加護右翼視聴会〜




恒例の加護右翼視聴会の時間がやってまいりました。
第1回からレギュラー出演してもらってる、でんでんさんを
今回もお呼びしております。どうぞ〜!!


ちゃお〜♪
倉庫に入れられてる「萌えの彼方」の代表を務めてますでんでんですぅ〜。
今日は今年一発目の視聴会だから気合入れて行こうや!


この視聴会は“世界最速”をキーワードにやってるけど、Wの新曲はライブで初披露したり、
TVで流れちゃったりするからなかなかやれなかったんだよね。
「恋のフーガ」もラジオで流れちゃったから、今回はまたカップリングを取り上げる形だね。


まあ、WにとってはA面もB面も関係あらへんからな。
アルバムの前哨戦って感じで、バシッと行きましょか!




『ふりむかないで』でんでん


スライドダウンさせたウッドベースのフィルインでイントロが始まる。
ブラス音を軸にして『数え歌』のようにシャボン玉の弾けた音など
幾多に散りばめられたギミックで構成されていた。
編曲者は馬飼野康二氏。
昭和の主力アニメからアイドルの編曲までこなしてきた大御所中の大御所だ。

これだけ音を分散させると普通は耳障りになるものだが、
二人の声を補助しているように感じた。
さすがは馬飼野氏といったところ。

ザ・ピーナッツを初め数々のアーティストをカヴァーしてきたダブルユー。
どの曲もオリジナルの声質、歌い方などを吸収して
元曲の面影を残しながらもWらしく歌ってきた。
しかし今回の『ふりむかないで』を聴いて
最後までピーナッツを連想する事はなかった。

お二人がピーナッツを完全に見切ってしまったのか。
寺田がオリジナルを越えたと確信してGOサインを出したのか理由は判らない。
ただ、今後『ふりむかないで』はWの曲として語り継がれるのは間違いないだろう。

同じはずの歌詞からも全く異なる世界を連想させる。

今ね 靴下なおしてるのよ
あなたの好きな黒い靴下

今ね スカートなおしてるのよ
あなたの好きなタータンチェック


オリジナルを聴いた時はエロティカな臭いを感じたものだが、
あいののには全く無い。走召健全。汚れた心が浄化していく。
『南の島のハメハメハ大王』も今なら爽やかに歌える自信がある。

更に特筆すべき、というかこれが全てといっても良いほど
声を大にして言いたいのは「ふりむかないで〜」の後に続く…

「ハッ♪ハハッ♪ハハハ♪ハン〜ア♪」の部分!

お互い交互に歌い合ってるのだが例えがないほど不思議な声と発音をしている。
愉快になって、萌えて、心地良くて、とにかく奇跡のパート。
「ハ」の一音だけでこれほど感情を現わせる人が他にいるのだろうか。
反逆のカリスマ・イクラちゃんですら「は〜い」「ちゃん」「バブー」と
3種類も使用しているというのに。 もはやイルカのエコーレベル。
このパートの部分だけで買いだ。

正直ピーナッツのカヴァーには辟易していたが、
この『ふりむかないで』には衝撃を受けた。
ピーナッツを全く模倣せず、VOを際立たせる優れたアレンジャーがいれば
世界は更に広がるんだと実感。








『ふりむかないで』D・亜依・Jのピストル


「デュオU&U」は各所で絶賛され続け、文句なく2004年のベストアルバムに認定された。
シングル「あぁ いいな!」「ロボキッス」もWの魅力が溢れまくった素晴らしい曲であった。
しかし、Wの素晴らしさはこれだけじゃない。
昨年発売された3枚のシングル、そのすべてのカップリングが走召名曲であった。
「月影のナポリ」「悲しき16才」「乙女の携帯電話の秘密」「SEXY SNOW」。
どの曲をA面として発売したとしても何の問題もない素晴らしい曲ばかりである。
そのWのカップリング名曲列伝にまた一つ歴史が刻み込まれることになった。

ザ・ピーナッツの曲を今聞くとどうしても古臭さを感じてしまう。
それはアレンジがいかにも昭和歌謡な感じがすることと、ザ・ピーナッツの歌声が原因だ。
ぶっちゃけ、ババくせぇーのだ!
ザ・ピーナッツが素晴らしいデュオだったのは認めるが、彼女達が大活躍したのは20代。
大人な女性になってからなので、曲を聞くと初々しさが足りないのだ。
美空ひばりが子供の頃からババ臭かったのと同様に、ザ・ピーナッツの弱点もこのババ臭さにある。
当時の日本の芸能は今よりも大人な世界だったために、大人っぽくないと
やっていけなかったのかもしれないが、ババ臭いのは玉にきずなのだ。バカボンのパパなのだ。
初々しさを損なわずに素晴らしい歌声を聞かす女性デュオ。
Wが過去の女性デュオを完全に打ち負かした要因はこにある。

そのWらしさ、Wの魅力がふんだんに出ているのがこの「ふりむかないで」である。
「歌を歌っている」という表現はこの2人には当てはまらない言葉かもしれない。
「歌で遊んでいる」といった方がしっくり来る。

イェー!イエイエイエー!イエイエイエー!
辻ちゃんの元気な歌いだしで始まると、
イェー!イエイエイエー!イエイエイエー!
そこに加護ちゃんの歌声が絡みだす。
一人一人の歌声も魅力的であるが、2つの声が重なった瞬間に巻き起こるこのファンタジー、
これこそがWの素晴らしさである。
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団が世界最高の音色だと言われても私はNO!と言ってやる。
世界最高の音色とは日本の辻希美と加護亜依のハーモニーであると。

イェイェイェイェー!のパノラマワールドに脳髄が痺れていると、
続けざまにもっと大きな衝撃が聞くものを襲う。

辻ちゃん「ふりむかな・ハハハッいでぇ〜♪」
加護ちゃん「ハッ♪ハハッ♪ハハハ♪ハン〜ア♪

これは歌じゃないぜアミーゴ!!
昨年からヒューマンビートボックスが世界で話題になっている。
日本人ヒューマンビートボクサーのAFRACMに登場したり、ビョークのアルバム
ヒューマンビートボックスをバックトラックに使用してレコーディングされたりした事などで
日本でも世間の関心が高まっている。
ヒューマンビートボックスとは、人間の声を使ってレコードのスクラッチ音や、ベース音、
ドラム音など色々なビートを出すものである。
新たな音楽として素晴らしいものではあるし、私も好きで何枚かCDを所有している。
ただ、ヒューマンビートボックスは所詮はマネである。既存の音をマネているわけである。
新たなビートを生み出しているとは言えない。

ここに新たなビートを生み出した2人が居る。
これぞ正真正銘のヒューマンビートボックスである。
歌を歌っているのではなく、新しいビートを生み出していると言っていい。
今までに聞いたことのないビートがここにある。
与えられた歌詞をただオリジナル通りに歌うのではなく、
新たな世界を作り上げているのだ。

2人はそれを意識してやっているわけではないのであろう。
気持ちよく歌を歌う、ナチュラルに音を楽しんでいる。
ただそれだけの事なのだが、結果素晴らしいものが出来上がってしまう。
2人が曲で遊んでいるだけで、その後には芸術的な作品が形として残るのである。
ある意味で作家泣かせと言える。
どんな素材であれ2人にかかれば名曲となってしまうのだ。名作家いらずだ。
そりゃ寺田もやる気なくすっちゅう話だ。
「俺が頑張る必要ないやん!2人任せでええやん!」って話だろう。
でも、寺田は手を抜くな!アルバム曲は死ぬ気で書け!

音楽=音を楽しむ

Wの2人は本当の意味で“音を楽しんでいるアーティスト”と呼べるだろう。
Wの歌声を聞いて私も初めて“音を楽しむ”という本当の意味が分かった気がする。
これからもっともっと音楽の素晴らしさを僕達に見せてください。







いや〜お疲れ様でした!
名曲だけにめっちゃ緊張したわ。
俺のレビューのお陰で曲のイメージ壊したら大変やからね。
ってか、あんたのはレビューって言えんの?(w


何言うてんねん!めっちゃレビューやん!そこはかとなくレビューやん!
同じ曲でレビューするって、後攻の方がかなり不利ですよ。
書きたいとこ被るし、めっちゃやりにくいっちゅうねん!(w
すんごい時間かかったわ。


こうやって新曲聞くと、Wの2005年がスタートしたんやなぁ〜って感じでやっぱええね。
一ヵ月後にはフルアルバムが待ってるし、ミューもあるし、めっちゃ楽しみやがな!


これから色々と忙しくなるけど、こんな忙しさならいくらでも来い!ちゅう感じやね!
今年もWヲタが一番忙しいかもしれんね!(満面の笑顔で)



W最高!!2005年も飛ばして行くでぇ〜!!