2.1飯田圭織モーニング娘。卒業


29(土)夜公演、卒業前夜。
昼公演のネタバレを一切回避して会場入りした。
飯田圭織卒業SPと題されているそのコンサートに、それらしき演出は一切ない。
白組と紅組が一緒になって繰り広げるだけのライブ。
ある程度予想はしてたが、あまりにも「卒業SPな演出」がないことに
憤りを感じながらライブを見ていた。
大乱舞というタイトルに相応しく、ただただ大騒ぎなライブ。

12人の娘。で最後のシングルとなった曲なのに12人だけでは歌えず、
子供達がわんさか登場してハチャメチャになった「マンパワー」

加護ちゃんとのピロリン対決のために自慢の髪を切って勝負に挑んだが、
残念ながら力及ばず涙を飲んだ亀井絵里。
ガチ勝負ではいくら後輩だろうと容赦せず、オーラスでは
「みんな一緒に!」と会場全体にピロリンまでさせてしまう加護ちゃん。

「渡良瀬橋」で繰り広げられたハロプロ女王対決。
センター席に居る観客を挟むようにして、左にあやや、右にごっちん。
ごっちんが歌っている時は、ほとんど興味なさげな松浦亜弥。
あややが歌っている時は、あややに背を向け観客に手を振る後藤真希。
世にも恐ろしいガチ勝負を目の当たりにして奮える私とでんでん。

圭織と裕ちゃんのアップがスクリーンに映される中、無情に鳴り響くみうなコール。
最後までかおりコールをさせてもらえないのかと沈む観客。

「飯田圭織卒業SP」な空気はほとんどないまま本編終了。

会場中に響き渡る「かおりコール」の中、真っ白なドレスを身に纏った圭織が登場。
お別れのメッセージをファンに告げた後、紹介された曲は「夢の中」。
イントロが流れ出した瞬間、今までの大乱舞すべてが吹き飛んでしまった。
「ファーストタイム」「セカンドモーニング」を毎日死ぬほど聞いていたあの頃に
私自身もタイムスリップしてしまった感覚。
ステージ上にあの頃のモーニング娘。が舞い降りて来たように感じる。

「夢の中」
飯田圭織本人が選曲したこの曲。
今までの卒業コンサートで歌われたどんな曲よりも切なく私の胸に響いた。
進化に進化を重ね、変わり果てた姿になった今のモーニング娘。
でも、この曲を聞いてる時に気づかされた。まだモーニング娘。はここに居たんだと。
そして、続けざまに気づかされた。
これでモーニング娘。はまた大きく変わってしまうんだと。




1/30(夜)最終公演。
昼公演では途中退場したごっちんが、力を振り絞って歌う姿があった。
モーコーの時、会場全体から「かおりコール」が自然と巻き起こった。
モーコーを歌いながら堪えきれず涙を流す裕ちゃんの姿があった。
「ロボキッス」の時、頭上にボードを掲げてピストルに頭をはたかれた坊主の姿があった。
淡々と進むセットリストの中、それを歌うみんなの姿には「卒業SP」な熱さを感じることができた。

飯田圭織がモーニング娘。として最後に歌う曲「夢の中」。
その1曲のために、すべてが進んでいく。
ラストステージに用意されたたった1つの曲。
たった1曲ではあるが、どんな演出なんかよりも、飯田圭織の卒業に相応しい曲だった。
今までの卒コンでは、メンバーとの別れの挨拶が強く印象に残っているが、
今回だけは、「夢の中」を歌っている圭織の姿と歌声だけが鮮明に記憶に残っている。
大好きな歌を力いっぱい歌っている圭織の姿。会場に響き渡った圭織の歌声。
メンバーとの挨拶の時はリーダーとしての飯田圭織の姿がまだそこにはあったが、
「夢の中」を歌っている時だけは1人のアーティストとしての飯田圭織がそこに輝いていた。


ライブが終わった後、今までの卒コンの中でも一番切ない気持ちになった。
市井ちゃんの卒業の時に近い感じかもしれない。
どっか遠い所に彼女が行ってしまったあの時のような。
なんかそんな切ない気持ち。
モーニング娘。の素晴らしさ、あったかさも一杯感じたけど、
モーニング娘。の切なさを一番感じた日だった。

  

飯田圭織さん、卒業おめでとう!!
7年間お疲れ様でした!!