11.10.史上最強の敵・米村傳治郎現る!(後編)



前編はこちら





辻ちゃん
「あれ?ちょっと待ってください!プラスです!」

せっかく傳治郎の息の根を止める絶好のチャンスだったのに、
辻ちゃんは攻撃の手を緩めてしまった。辻ちゃんに何が起きたのか?
目だ!傳治郎が鋭い眼光で一瞬辻ちゃんを睨みつけたのだ。
「殺られる!」本能がそう察知した辻ちゃんは
ここで攻撃の手を止めてしまう。これが後々命取りとなる結果に・・・





次のゲームはお互いの頭にクラゲ付きの帽子を被り、電気の溜まり具合を調べるというもの。
加護ちゃんが風船をマフラーで擦り、静電気を起こす。そして、その風船を辻ちゃんに近づける。
すると!





うわぁ〜!!





加護ちゃんの風船から電流が流れ、辻ちゃんは奇声を上げ手を硬直させたまま動かなくなってしまった。
天下のWを倒すには、2人の絆を引き裂くのが一番手っ取り早いと判断した傳治郎は
自らの手を使うことなく、同士撃ちさせる作戦に出た。



電気ショックにより金縛り状態になってしまった辻ちゃんに、追い討ちをかけるように傳治郎の魔の手が伸びる。
辻ちゃんに向かって手をかざし、なにやら怪しい動きを始めた。
次第に辻ちゃんの表情が変わり始める。傳治郎に催眠術をかけられてしまったのだ。



辻ちゃんを仕留めた傳治郎は、加護ちゃんに牙を剥く。
手に持った風船を加護ちゃんの頭めがけておもいっきり振りかざす。
加護ちゃんは顔をすくめて傳治郎の攻撃を必死によける。
すると、傳治郎は加護ちゃんの頭に当たる寸前でその手を止めてしまった。
そして横に居る辻ちゃんに目で合図を送る!








GO!









傳治郎に催眠術をかけられている辻ちゃんは、
彼の指令通りに動き始める。
加護ちゃんに向かって手を伸ばし、耳を触る!








バチッ!


加護ちゃんの耳に電流が走る!!







痛い!!




















ふぉふぉふぉふぉふぉ!!








加護ちゃゃぁぁああんん!!









自らの手は使わず、加護ちゃん、辻ちゃんを同士撃ちさせる恐ろしい戦法でWを圧倒する傳治郎。
よろよろと立ち上がった加護ちゃんは、顔を歪めながら今の攻撃について話をしようとするが、
傳治郎はその話を一切聞こうとせず、2人の前に立ちはだかり得意げに「うんちく披露」を始める。
彼の目にはすでにWは映っていないのだろう。目の前に居る観客に向けて喋り続ける。
傳治郎にとって勝負はどうでもいいことだったのだ。彼の目的はただ1つ、お茶の間に科学を広めること。
恐るべき科学バカである。

この時点で勝負は決まってしまったようなものだった。
彼はWと戦っているのではなく科学と戦っているのだ。
ここからのステージは傳治郎の独壇場。
次から次へと怪しげな装置を取り出し、2人を科学の力で圧倒する。


見たこともない装置を取り出し、
「理科室にこうゆう装置が良くあります。」と傳治郎。
辻ちゃんが「良くあります?」といちゃもんをつける。
すると、「良くありますけど何か?」と辻ちゃんを一喝。
すでにこの番組は傳治郎がルールブック。
傳治郎オンステージだ!





傳治郎が雷についての「うんちく」を披露してる時、
「雷が鳴った時におへそを隠さないといけないのは何でですか?」
と加護ちゃんが尋ねると、
「それは迷信ですね。」と加護ちゃんの話を完全にシャットアウト。
傳治郎は迷信などの非科学的な話が一番嫌いなのだ。
とことん科学バカなのである。










傳治郎の勝利。
判定は聞くまでもなかった。観客を見れば一目瞭然。
番組開始直後は無表情で見ていた大人達が笑顔で風船で遊んでいる。
傳治郎は子供だけでなく、大人達にも科学の楽しさを思い出させることに成功したのだ。







静電気って今まで嫌なイメージがあったけど、
静電気でこんな種類で遊べるんだなっていうのが分かって、
すごい楽しかったです!!











今度、家でやってみたいです!






勝負には負けた2人であったが、最後は清々しい笑顔でコメントしていた。
40分間ノーカットでの放送、ほぼ画面に映りっぱなし。
久しぶりに2人が自由奔放にブラウン管の中で遊びまわっている姿が堪能できた。
ある意味で傳治郎は非常にWと相性が良かったと思う。
Wにここまで自由な空間を与えながら、自分の良さも完璧に出せる人物はそうそう居ない。
傳治郎は超一流の芸人と言っていい。
ぜひ次のツアーに特別ゲストとして登場して欲しいものだ。


この番組を見て、Wの2人を自由にさせれば素晴らしく楽しい番組ができるというのが、
改めて再確認できた。
そして、前編・後編と分けて書くと後半がグタグダになるということも、
改めて再確認できた。